— 入社の際にメディア事業に携わることを志願していたのですか?
町田:いや、まったくないです。
入社前に会社の情報を調べていたところ、僕と同い年で、東大に入学して2ヶ月で休学し、当社に入った人がメディア事業をやっているのを見つけたんです。新規事業の立ち上げなど能動的にやっているその「人」も、そういう人を応援して事業を任せてる「会社」も面白いなと。そこで「入社した時に誰と働きたい?」と聞かれたので、「その人につきたいです」と言って一緒に働かせてもらったことが、メディアに関わるきっかけでした。
あとは僕が新規事業を立ち上げたいと考えていることを、役員や社員たちが知っていてくれて。副社長がたまたまメディア事業の成功事例を見つけてきて、じゃあこれを僕とやろうと言ってくれたんです。今に至るのは、会社に必要なことだけでなく僕がなにをしたいかも周りの人たちが考えてくれた結果かなと思います。
— 現在、メディア事業部で町田さんはどういう業務を担当していますか?
町田:初めは1人だったのでどんなことでもやっていました。今は事業統括をやっています。とはいえ、足りなければ執筆、編集、採用、営業となんでもやります(笑)
— 2018年、新たに「たべごと」というメディアもできましたね。
町田:10月にオープンしましたが、事業構想自体は2017年4月ごろからありました。
たべごとは食や食卓にまつわるものを紹介するメディアです。なぜAGRI PICKと別に新たなメディアを立ち上げたかというと、当社で行なっている地域活性の現場を見た時に、地方自治体や農業者がブランディングをしていいものを作っても、なかなか発信できず地域外に出回っていないことに気づいたからです。
あとはAGRI PICKで関わっていたサツマイモ農家さんが、新しく某大手通販サイトに紅はるかの出荷をすることになったんですね。その時にAGRI PICKでなにかできないかと、サツマイモの種類や栄養、紅はるかの記事を書いたんです。そこに僕たちが応援しているその農家さんの通販の紹介を載せたら、1年目で通販サイトのサツマイモ部門で売り上げNo.1になって。もちろん農家さんの力が一番大きいですが。
こういった経験があり、僕たちのメディアを通じて地域や農家のブランディング支援ができないかなと考えたんです。ただ、AGRI PICKだと農業に偏ってしまうので、広い入り口をもてる「食」という入り口でユーザーを確保して、地域のことや、農産物のブランディングを発信できたらと。
さらに発信するだけでなく、食について検索した時にたべごとが一番上に出てくることで、紹介したものが買われるようになり、地域にお金が流れる仕組みをメディアで作ろうと始まりました。