ー働く環境やメンバーに対してはどう思いますか?
成相:今まで何社か経験してきましたが、人間関係のストレスが少ないですね。アグリコネクトは理念経営を行っているので、価値観を共有しやすいし、コミュニケーションが円滑に取れるのはありがたいです。また、いい意味で年齢差を感じず、新卒・中途、社歴、農業経験などといったバックグラウンドに関係なく意見を言い合えます。
「日本の農業を産業化させる」という目標は全社員同じですし、会社としても常に本質的な課題に向き合っているので、表面的な利害関係で仕事をしなくてすみます。
ー地域活性化・農山村再生支援事業について、仕事内容を教えてください。
成相:全国には1741の市町村があり、農業が産業の主軸になっている地域が多いので、意見やアドバイスを求められることもありますし、自治体から事業を受託する機会も増えています。ただし、地域課題はそれぞれ異なるので、地域の強みや弱み・課題を把握した上で、自治体・地域ごとに解決策を考え実行しています。
例えば、ある自治体では農家人口の高齢化により、今後の地域農業を担う若手人材の確保が課題でした。地域はピーマンの産地であったため、ピーマンでの独立新規就農者育成に向けた環境整備を自治体や農協、農家などと実施しました。実施した結果はというと、昨年は募集初年度で町の独立新規就農希望者目標3名に対して、5名の応募が集まりました。
ーアグリコネクトが目指す地域活性を教えてください。
成相:我々は「地域経営」という視点を大事にしています。東京に事業を置く我々が仕事を受けると、地域外への支出が発生します。
自治体や地域住民が中心になって、地域外からの収入を増やし、地域外への支出を減らす「黒字経営」をできることが理想です。最終的には地域が自走できる仕組みづくりを我々は支援していきます。
ー最後に、コンサルタントとして大事にしていることはなんですか?
成相:「経営や事業がどうあるべきか」「起こりうる課題は何か」「課題解決に向けて、何を・誰が・いつまでに・どのように取り組むか」を決めて動くことを意識しています。
そのためには、相手を知ることや必要情報を調べることが重要になります。「自分が経営者だったら」「自分が首長だったら」を自問自答するようにしていますが、そのスタンスで考え出すと見る視点も考え方も変わるんですよ。
一般的な経営コンサルタントは、外部からクライアントへのアドバイスや分析、調査結果を報告することが仕事のように言われることがあります。アグリコネクトはクライアントの価値につながることであれば、分析や報告だけで終わらずに、実務者としてクライアントに入り込んで仕事に携わることもあります。これがおもしろいし、やりがいです。